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2022.05.21ブログ

日本舞踊の発表会の様子③小唄5曲。短い曲は簡単?な落とし穴!


日本舞踊にご縁がない方にも是非見て頂きたい麻春会の発表会。
2022年4月17日に第10回目の会を終え、曲紹介も兼ねてご案内したいと思います。





麻春会の特徴としては、
平均年齢が若くて役者が多い!
日本舞踊の発表会には珍しくショーもやる!

「誰でもできる日本舞踊!」「踊っても観ても楽しい日本舞踊!」
をモットーにしています。
少しでも、日本舞踊を身近に感じていただけたら嬉しいです。













幕開きから、ご祝儀曲や大曲をご覧いただきましたので換気休憩あけは気分を変えて「小唄」と「新舞踊」を。
まずは「小唄」のご紹介です。
*小唄のタイトルって、歌詞の頭を取ってるんですよ(^_-)-☆

読んで字のごとく、3~5分の短い曲です。
よく、「覚えられないので小唄でいいですぅ~」なんて言葉も耳にします。

「短いからって簡単じゃないよ!」と言っても覚える手順数だけに目がいっちゃうんですよね。(みんながはまる落とし穴は最後に明かします!)

まずは、4回完結体験稽古を開催した時に振付した曲を、会用に3人立ちになおした曲から。









小唄 「梅は咲いたか」 堀内まゆみ・安部愛子・才川優喜









私の振りに合わせて、大正ロマン風に衣装を考えてくれました。
こういう工夫があると、お客様の目が変わって楽しんでもらえますね!

歌謡曲のように3番まであります。(美空ひばりさん歌唱です)









小唄「春はうれしや」 榎本ゆう





こちらも体験稽古用に振付していました。
上記の梅は咲いたかは、小道具を持たない手踊り。
春はうれしやは、日本舞踊の主な小道具のご紹介もかねてお扇子と手ぬぐいを取り入れています。

入門してすぐ「ホールで会があるんだけど・・」に「はい、出られるなら出たいです!」で頑張りました。
後にお伝えする、ショーでも活躍してくれました!









曲名に「春」と付いていますが、4番まであって春夏秋冬と進んでいきます。
明るい衣装で可愛いですよね。





曲は続き、舞台上で入れ替わって・・









小唄「勝名乗り」 川飛舞花





彼女も同じく、入門してすぐ会の稽古。
ショーでも活躍!









ぐっと変わって大人っぽい装いです。





この曲の特徴は、ズバリ!女~男~女と変化する事。





夏場所、行事が軍配を上げ力士が勝名乗りを受けました。
女性はその力士に岡惚れ。
彼が横綱になったら・・と想像を膨らませます。

その、惚れた女性と力士(お相撲さんというより男性ですけど)を踊り分けます。


小唄 「六段くずし」「八重一重」 須藤皐

後見も使い2曲続けてご覧いただきます。

まずは「六段くずし」
小唄って歌詞の意味や背景を参考にしたうえで自由に表現できる気がします。
若い子が踊る時は、色気も大切ですが可愛さも必要なので振袖で臨みました。








後見に傘を渡してもらい引きつづき「筆の傘」









2曲合わせても約5分です。









写真でご覧いただいています。
見ただけで、なんとなく曲のイメージがわかりますよね。可愛い、明るい、色っぽいなど・・
これが衣装の力なんです。
素踊りなんですが、お客様の目を楽しませるだけでなくその曲の雰囲気も伝えられる手段です。
立ち方に取っては、強い味方ですよね。出てきただけでそう見えるんですから・・





それを踏まえて、踊りの本質の話です。
本来の素踊りでどうやって曲の雰囲気を伝えるか・・
お稽古の時の浴衣や、普通の着物で。
私が、素踊りは究極の芸と言っている所以です。

伝える手段は己の芸のみ。
全てを心に入れて、身体で表す。そうなんです!芸のもとにあるのは「心」です。
←ヒャア~!壮大なテーマですね。


だから「出」が勝負だといつも言っています。
可愛く表現したいなら出る前に心を可愛くする。
勝名乗りのように、色っぽい形から振り返ったら男になる場合は瞬間に気持ちを変える。

役者が多い麻春会にはそれを得意とする人が多くていいはずなんですが・・
これが「日本舞踊は役者の必須科目!」と言っている一つの理由なんですが・・

みんな「踊り」というと頭と身体しか使わず心を忘れてしまうんですよね。

表現方法が、言葉か身体かの違いだけなんですけどね。





そしてタイトルにもある通り、短い小唄は本当に簡単なのか・・??
なんとなくわかって頂けたかな?
答えは「そうとは限らない」ですよね。

もちろん、短い分覚える手順は少ないですよね。
その代わり、短い時間で表現しきらなくてはならない。
出に失敗してしまったら取り戻す間もなく終わってしまいますよね( ;∀;)



私が、初心者の方に「とりあえず小唄から始めましょうか」というのは、まさに短いから「1曲の振りを覚える」経験をしてもらうためです。
習う方から「とりあえず・・」と言われると、「ん?小唄は簡単って思ってない?」と言いたくなっちゃうんです。

この話と同じく「新舞踊」に続きます!


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